8週で稽留流産〜流産手術①②スケジュール・持ち物&入院初日

流産手術のスケジュールと持ち物

体外受精3回目の時のことです。移植の結果は、残念ながら8週で稽留流産でした。そして1泊2日で流産手術(掻爬手術)を受けてきました。

稽留流産と言われた時のことはこちらに書きましたが、とても辛く……

しかも、追い打ちをかける流産手術。手術をした体験談でも「痛い」という声が多くて怖かったし、本当に逃げたかった。でも、わたしの場合はたいして痛みを感じず、順調に手術を終えることができましたよ。手術することになった時、入院にどんな持ち物が必要か、どんな処置がされるのかなど心配事は尽きませんでしたので、わたしが受けた手術の経緯や手術に当たって気になったことをまとめたいと思います。

※こちらの記事は2018年9月に書いた内容をブログ移設に伴い2019年10月に加筆修正したものです。

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まずは「①スケジュール・持ち物・注意点」についてです。

手術のスケジュール

稽留流産の診断を受けたのは「不妊治療専門」のクリニックだったので、紹介状を書いていただいて近くの総合病院で手術を受けることになりました。

大まかには以下のようなスケジュールです。

【1】総合病院初診(稽留流産の診断翌々日)

エコーで心拍最終確認後、手術日決定

入院についての説明

入院前基本検査(血液検査、尿検査、心電図、呼吸機能検査、超音波検査、胸部X線)

【2】入院1日目(手術前日)

15時:入院手続き後、入院

17時:子宮口を広げる処置(子宮頸管拡張、ラミセル使用)

18時:夕食

※21時以降、禁食

【3】入院2日目(手術当日)

※6時以降、絶飲食

8時:点滴開始(以降、手術までずっと点滴)

15時:掻爬手術

19時:退院

総合病院初診〜手術内容、入院説明を受ける

初めて行く総合病院でしたが、紹介状がある場合は初診でも予約できました。待ち時間10分ほどですぐに診察を受けられてありがたかったのですが、産婦人科の待合室は妊婦さんだらけで(小さい子を連れたご夫婦も多い)、短時間でもちょっと複雑な気分でした。

まず紹介状を元に、これまでの不妊治療の経緯や経過、現在の体調などの再確認を受けて、その後エコーで丁寧に心拍の再確認もしていただきましたが、やはり完全に心拍は停止していて…… その後、手術についての説明を受けました。

手術名:子宮内容除去術

手術内容・方法:

子宮から胎児と胎盤、脱落膜などを取り出し、子宮内をきれいにする手術です。細い器具を子宮内に入れて子宮内容物を取り出します。吸引の器具を使用することもあります。

手術時間:通常は15分〜20分程度

麻酔:静脈麻酔

※その他、副作用・合併症などの説明もあり

[入院までの準備]

・ネイル、ジェルネイルは除去する

・まつげエクステは除去する

・ピアス(ボディピアス含む)は外す

ネイルやピアスはしていないので問題なかったのですが、まつエクしていました。オフしに行くの厳しいな…と思ったので、ためしに「入院前までにオフするのは体調的に少し厳しいのですが…?」と聞いてみたら、今回は大丈夫とのことでホッ。(ナチュラルな本数だったのでOKだったのかもしれません)

そして、「1週間以内の都合の良い日に手術をしましょう」とのことで、だんなさんの都合と調整のうえ、初診の2日後に入院、入院翌日に手術すると決めました。その後、手術同意書などの必要書類に署名をしてから、入院についての説明を受けて、最後に入院前基本検査という各種検査を受けます。

検査項目は、「血液検査」「尿検査」「心電図」「呼吸機能検査」「超音波検査」「胸部X線」でしたが、血液検査では、なんと5本も採血…(前日も不妊治療クリニックで採血していた上に、つわりでタンパク質や鉄分が取れてなかったからか、採血後、貧血を起こしました)

検査結果に問題があった場合のみ電話連絡をいただけるとのことで、各種検査が終了後すぐに病院を出ましたが、採血後しばらく安静にしていた事もあり、この日は4時間程度かかりました。診療費、7,730円。

手術の持ち物、入院環境と注意点

・持ち物

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わたしが持っていったのは以下です。入院も初めてだったので病院から指示があったものは全て持って行きましたが荷物パンパンでした。役に立ったものと不要だったものがあったのでコメント入れています。

青字:病院からの持参指示があったもの/◎必須、●あると便利、▲なくても良かった物

診察券、保険証

現在服用しているお薬(お薬手帳)

洗面用具(シャンプー、リンス、ボディソープ、洗顔、化粧水、歯磨きセットなど)

→子宮口を広げる処置後は入浴禁止なので、入浴関連の用具は不要でした

タオル(大・小)

→ただし入浴禁止なので大きいタオル(バスタオル)不要。フェイスタオル2枚で十分でした

寝巻き(普段お使いのもの)

→手術当日は点滴したまま手術着に着替える必要があり、ジャストサイズのTシャツでは不便な思いをしました。前開きの服やゆったり目の服など、脱ぎ着しやすいものがベストです

履き物(履き慣れていて滑らないもの)

→室内履きのことだと思いスリッパ持参したら土足OKの部屋で…、外履きで履いて来たペタンコサンダルで十分でした

下着(生理用ショーツ)

→手術後は出血があるため必須です

生理用ナプキン1袋

→わたしは手術前まで出血が無かったのでおりものシートを使用しており、手術後〜安静時も病院で準備されていた紙おむつだったため、使用したナプキンは帰宅時の夜用1個のみ。出血状況にもよるため若干多めに持っていく方が安心だが、かさばるので1袋もいらないです

コップ(割れない素材のもの)

→500mlペットボトルを持参したため使用せず

ストロー(曲がるもの)

→点滴中や術後は体を起こしにくいため、ストローのおかげで飲みやすかったです

箱ティシュ1箱

→かさばる割にほぼ使用使いませんでした。ポケットティッシュと持ち歩きウエットティッシュで十分かと思います

イヤホン

→音楽を聞いたり、TVをみるのであれば必須です

◎スマートフォン、充電器

→入院中の暇つぶし対策は全てスマホ内に準備して行ったこともありますが、充電器は必須でした(病院にWi-Fi環境が無かったため、暇つぶし対策のKindle本、Amazon prime video&musicを事前ダウンロードして行きました)

●ボディシート

→真夏なのに入浴できなかったため大活躍!

●耳栓

→相部屋なので就寝時に使用。また、産婦人科病棟は産まれた直後の赤ちゃんの泣き声なども地味に凹むので周りの音がシャットアウトできて便利

▲マスク

→乾燥対策のために念のため持参したが使いませんでした

●洗濯物などの汚れ物入れ、ビニール袋

→旅行と同様、あると断然便利です!

●500mlペットボトル2本(水、ポカリスウェット)

→必要な量だけ飲んで残りをそのまま冷蔵庫にしまえて小さめペットボトルは便利。手術前日の禁食(21時)〜当日朝の絶飲食(6時)の間も、スポーツ飲料・水・お茶のみ飲んでOKだったのでスポーツドリンクを持参したのは特に正解でした

▲印鑑

→念のため持って行きましたが使わず。病院からの指示がなければ不要だと思います

※なお、煙草およびライター類などの火器、カミソリ等の刃物類は持ち込み禁止。

・入院環境

1名部屋、2名部屋、4名部屋から選べました。1名部屋や2名部屋には追加差額が発生するし4名部屋にしました。(ちなみに、1名部屋であれば室内でPC使用可、TVをイヤホン無しで視聴可、備え付け固定電話で外部と連絡を取り合うこともできるとのことでした)

その他、入院中のこの病院の基本タイムスケジュールは以下の通りでしたが、わたしの場合は禁食時間が設定されていたため、食事は手術前日の夕食のみでした。

起床:6時、消灯:22時

朝食:8時、昼食:12時、夕食:18時

面会:14:00〜20:00(月〜土)、10:00〜20:00(日・祝)

・入院手続きの注意点

入院当日、入院手続きの際に「入院誓約書」の提出が必要となります。こちらには、本人と連帯保証人の署名が必要ですが、2名の連帯保証人(同居人と別世帯の2名)の署名が必要とのことでした。しかし、実家も義実家もそこそこ遠方なので、入院前までに署名してもらうのが難しいことを告げると、その場合、入院手続き時に「入院保証金(4万円)」をお預けすれば問題ないとのことでしたので、そのように手続きしていただくことにしました。

そして、ついに「入院1日目」を迎えます。

入院1日目

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この日は、人によっては激痛を感じると噂の術前処置「子宮口を広げる処置」があります。かなり痛いという情報をたくさん目にしたので覚悟を決めて臨んだら、結果は拍子抜けするほど痛くありませんでした!

入院手続き後、手術の処置説明を受ける

入院当日は、病院から指定された15時ちょうどに入退院受付窓口へ行きました。

入院誓約書を提出し、預かり金(4万円)を窓口で預け、まずは入院手続きを終えると、案内係の方が迎えにきて入院病棟まで案内してくれました。到着してまず最初に身長・体重測定を行い、部屋に案内され、荷物を置いてから部屋の設備や病棟内の設備、非常口の説明などを受けました。

わたしは入院自体が初めてなので「大部屋ってどんな感じなんだろう?」と思っていましたが、部屋の様子は1部屋にベットが4つ設置されており、それぞれ3〜4畳ほどのスペースはカーテンで仕切られています。TV、冷蔵庫、貴重品用セーフティボックス、面会者用椅子、食事用机、タオル掛けが備え付けられていて思ったより全然プライベートが守られる感じの環境でちょっと安心しました。

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その日、同室のベットは全て使用されていて、産婦人科だしひょっとして出産のために入院している方が相部屋になったりするのかな…なんて思いましたが、さすがに配慮されていて、婦人科疾病の手術入院の方だけでした(当たり前ですかね)

「寝巻きに着替えて、リラックスしていてください」とのことでしたので、お言葉に甘えてすぐ寝巻きに着替えて、荷物の整理が終わった頃に、今度は担当の看護師さんがいらっしゃいました。まず始めに、フルネームを確認後、患者誤認防止のためのネームバンドを腕に装着されました。 そして、検温、血圧測定、酸素量計測後に、これから手術までの各種処置の詳細や注意点、食事、使用薬剤などの説明を受けました。

・起床:6時、消灯:22時

・朝食:8時、昼食:12時、夕食:18時

※ただし、手術前日21時以降は禁食になるので食事の提供は夕食のみ。

手術当日の朝6時以降、術後2時間後まで水分摂取も不可となるため、点滴で水分・栄養補給を行う。(朝6時までは、水・お茶・スポーツドリンクは飲んで良い。それ以降に喉が乾いた場合はうがいはして良い

・子宮口を広げる処置を、本日17時に行う。処置後はシャワー不可。処置後、トイレで棒が出た感じがしたら、流さずにナースコールをすること。また、手術当日の子宮口の状況によっては、再度処置をする可能性あり。

術後2時間は酸素マスクを着けた状態でベット上で安静。体調に問題がなければその後、診察をして退院となる。

大まかに、こんな感じの説明でした。

その中でも一番気になったのは、やはり痛いと噂の子宮口を広げる処置。こちらの病院では、子宮頸管拡張器「ラミセル」を使用するとのことでした。以下、説明のためにいただいた文書を抜粋しました。

この処置は、手術を安全におこなうため、手術に先がけてあらかじめ子宮の入り口(子宮口)を広げておく処置です。手術前日の夕方におこないます(状況によっては手術当日の朝に再度おこなう事があります)

子宮頸管に「ラミセル」という子宮経管拡張器を挿入します。ラミセルは棒状のスポンジを圧縮して作られており、子宮頸管内に挿入されるとすぐに水分を含んで柔らかくなり、スポンジが膨らむ事により子宮口をゆっくりと押し広げていきます。挿入時に痛みを生じることがあるますが、短時間でおさまる程度です。痛みが強いときは鎮痛剤を使用しますので看護師に声をかけて下さい。

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看護師さんに 「この処置は痛いらしいと聞いているんですが、事前に痛みを感じない処置していただくことはできないのでしょうか?」と聞いてみましたが、残念ながらそういう処置は行っていないとのこと。 「人によっては挿入時にちょっと痛く感じることはあるけど、大丈夫!もし、挿入後も痛い場合はすぐに痛み止めを出しますからね」と笑顔で返されてしまいました。

……そうかもしれないけど、あらかじめ痛くないようにして欲しいのに、なんて思いつつも「はい、わかりました…」としか言えませんでした。

ついに術前処置「ラミセル」挿入

その後、「ラミセル 痛み」「ラミセル 痛み軽減」など検索しまくっていたら、あっという間に17時になってしまいました。処置室に呼ばれ、いよいよです。 エコーを受ける時と同じく、ショーツを脱いで処置用の椅子に座ります。「息を大きく吐いて、リラックス、リラックス… 」と、自己暗示をかける感じにしながらヨガの呼吸法のような腹式呼吸を続けながら目を閉じていました。

程なくして、カーテン越しの先生から「処置を始めます」と声がかかったので、引き続き緊張で体を硬くしないで、この腹式呼吸の「ふわっ」とした意識を保つようにしながら「よろしくお願いします」と返事をしました。この時点でまだ、子宮口に器具が当たった感覚があるけど特に痛くないです。

「あと2本出して」と、先生が指示しているのが聞こえました。何か処置している気配がするけど、いつ激痛がくるの?なんてちょっと身構え始めた瞬間「はい、終わりましたよ」と、先生。

…え?いつ終わったの?

わたしは、、そんな感じでした。

体を起こすと子宮のあたりに鈍い重みと若干の違和感は感じて、その後もいわゆる軽めの生理痛のような感じこそありましたが、このくらいならいつも痛み止めも飲まないなっていう程度だったので、わたしは最後まで痛み止めを出してもらうこともなく済みました。本当によかった……

処置後、夕食。そして就寝

術前処置が終わった後すぐに抗生剤を飲みました。それから少しベットに横になっていたらすぐに夕食が配膳されてきました。この時は、まだつわりの症状が残っていてお米が全く食べられない状態。看護師さんにその旨を告げて、申し訳ないながらもお米を全て残し主菜と副菜を食べられる範囲で食べて夕食を済ませました。手術に向けて体力つけねばと、食欲はなくてもできるだけ食べるようにはしました。

その後は看護師さんが数回、体調を気にかけて声をかけてくれましたが、特に痛みや異常もなく、歯磨きと洗顔だけした後はフリータイムで22時には消灯。 その晩、術前処置による身体的な痛みはなかったのですが、流産に対する心の整理がまだついていない時期だったので鬱々としていたことに加えて、慣れない病院という環境も相まって、残念ながら一睡もできないまま翌朝6時の起床時間を迎えてしまうことになります。

そのおかげで、手術当日は終日うつらうつらしていて……手術は夕方からだったので、当日も比較的長めの待ち時間がありましたが、うたた寝したりしていたらあっという間に時間が過ぎたので結果オーライだったのかもしれないですけどね。

▼手術当日や術後の経過はこちらに続きます

☆なつつ☆

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