【記録3日目】ロンビア UGQ × インドネシア WIB-1 × インドネシア AP-1 の比較カッピング

カッピング練習の3日目は、コロンビア UGQ とインドネシアのカネフォラ2種(WIB-1、AP-1)の比較です。
アラビカとカネフォラという明確な種の違いがあるため、風味や香りの差がよりはっきり感じられる組み合わせ。
前回までとは一転して、今回は「個性の対比」を重視して観察しました。

目次

今日のカッピング豆

コロンビア UGQ(アラビカ種/水洗式)

スクリーンサイズでグレードを決定(エクセルソ スプレモ、エクセルソ UGQ)
かトゥーラ、コロンビア、カスティージョなどがメイン品種。
生産者団体がしっかりしており、生産者のクオリティが高いのが特徴。
ハンドピック、かつ水洗式がメインのため欠点豆も混ざりにくい。
教本に記載されている特徴:甘い香りとしっかりとした酸味とコク、重厚な風味

インドネシア WIB-1(カネフォラ種/水洗式)

インドネシア AP-1(カネフォラ種/非水洗式)

インドネシア:
スクリーンサイズと欠点数でグレードを決定(グレード1、2)
カネフォラ種が9割、アラビカ種が1割。アラビカ種は付加価値のつくコーヒー豆が多い。
ハンドピックがメインだが、精選方法など環境が不安定のためスクリーンと欠点数で格付けされる。

教本に記載されている特徴:
すっきりした苦味と特有の香ばしさ(WIB-1)
柔らかな苦味と独特の香ばしさ(AP-1)

カッピング記録

粉の見た目と香り


【粉の見た目】
コロンビア(右):明るい色味で、チャフ(水洗式特有の薄皮)が多く混ざっている。
WIB-1(中央):全体的に暗い色味で、チャフはあるもののやや少なめ。
AP-1(左):まだらな印象で、明るい粒と暗い粒が混在している。

粉の香り
WIB-1とAP-1はいずれも麦のような香ばしさが強く、奥にややゴムっぽいにおいを感じるほど。
APのほうがわずかに香りが控えめかな?という気がしました。
対照的にコロンビアは、華やかで心地よい香りが際立ち、テイスティングせずともアラビカ種水洗式だとわかりました。

クラスト(ブレイク時)の香り

コロンビアは4分後の時点で粉が沈んでいるように見えます。
一方で、WIBはアクや粉の浮きが多く、さらにAPでは黒い粉の浮遊が目立ちました。

スプーンでクラストを破る瞬間──いわゆるブレイク時の香りは、カネフォラ2種の香りを嗅ぐのは正直少し苦行のような感覚。麦の奥にゴム臭のような感じで「ウッ」ってなりました。
講習会では、こんな印象は受けなかったので、ひょっとしたら保存状態による経時劣化が進んでいる可能性もあると思いました。

テイスティング記録

☕ コロンビア UGQ

8分後:
明るくきれいな酸味。苦味は控えめで、舌にほとんど残らずクリーン。
12分半後:
酸味がより際立ち、透明感のある味わい。苦味は最後にわずかに感じる程度。
20分後:
最後まで酸が主役。やや渋みが出始めるが、全体としてクリーンで飲みやすい。

☕ インドネシア WIB-1

9分後:
酸味はほぼなく、麦茶のような香ばしさと重たい苦味。舌にしっかり残る。
14分半後:
苦味がさらに強くなり、舌の表面にへばりつくような印象。
21分後:
やや冷めても麦の香ばしさが続き、苦味と香ばしさが支配的な印象。余韻はべたっと長く、重たい。

☕ インドネシア AP-1

10分半後:
WIBに似た香ばしさだが、渋みはやや控えめのような気がした。じわじわーっと苦みが広がる。
16分後:
苦みが一段と強くなるが、WIBよりも後味のへばりつき感は弱い。
22分後:
ここまで温度が下がると、ゴムのような違和感のある重さが出てきて、これまでの全てのカップの中で最も飲み込みたくないと感じた。

今日の気づき・学びメモ

  • アラビカとカネフォラでは、粉の段階から香りと色の差が明確。
  • カネフォラ2種類は香りにやや劣化を感じた。保存環境による影響も確認が必要。
  • 舌への残り方や苦味の質に注目すると、やや温度が下がった状態でWIB-1は「へばりつく苦味」、AP-1は「ゴムっぽい重さ」という違いがあるのかも?という気がしているが、再度検証したい。
  • アラビカ種とカネフォラ種は間違えない自信がついたが、WIBとAPのブラインドでの判別を想定した練習も取り入れたい。産地別(カップキャラクター)でどちらか片方だけ出たら、区別できるかどうかは不安が残る。

まとめ

今回の3種類(コロンビア UGQ × インドネシア WIB-1 × インドネシア AP-1)は、アラビカとカネフォラの明確な差を体感できる組み合わせでした。

コロンビアは酸味が明るくクリーンで、最後まで軽やか。
対して、インドネシアの2種はどちらも苦味と香ばしさが中心で、特にWIBは舌に残る重みが特徴的でした。

APはさらに温度が下がるとゴムっぽい香りや重さが際立ち、飲みにくく感じる場面も。
今後はこの体感をもとに、ブラインドテストでWIBとAPの違いをどこまで見抜けるか挑戦していきたいと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次